第二章【平成から文久へ…】

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「おい、そろそろ止めねぇとそいつ死ぬぞ。」 土方にそう言われ、風ははっと雷を見た。 雷は顔を真っ青にしてぐったりしていた。 「きゃ―!! らーちゃん!一体誰がこんな事を!!」 「お前だ、馬鹿。」 自分がやった事に気がついてない風に、土方が言う。 ここで怖いのは風が本気で言っている事だった。 「初対面の人に向かって、馬鹿って失礼じゃない?!………………ですか?! って、こんな事言ってる場合じゃなかった! らーちゃん!さっきの詳しく説明して!」 「うん、実はね………」 何とか回復した雷は、小声で風だけに聞こえるように言った。 「あのね、ここは多分、幕末の京都だと思うんだ。」 「えぇ?! って、それはさっき聞いたよ?」 「こっ声が大きいよ! あのね、この目の前にいる人達はね、幕末京都で活躍した人達なんだ。 ……………新撰組って知ってる?」 「しんせんぐみ…?」 「うん、近藤勇って…………知ってないよね。」 「うん!!」 元気に返答する風に対して、雷は小さく溜め息をついた。 「とりあえず、ここが江戸時代の京都だって事は分かったよ! で、どうやって帰るの?」 「それは……分からない…………」 「えぇ―――――?!」
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