思い出とブラックコーヒー

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朝が来たと思って カーテンを開けた まだ薄暗い空の下 街灯の光がチラついてる 昨日までの悪夢は まだ続いてるんだと 実感が沸く 人の冷たさに嫌気がさし 砂漠の世界から逃げ出したはずだったんだけど 最初からわかってたじゃない オアシスなんかないって それでも僕達は 自分達の行く末が気になるから 哀しみを抱いてでも 前に進んでく 炎の中に投げ入れた 思い出したくない恋愛も 時が経てば灰になり あの薄暗い空に 溶けていくんだろう やがて雲を呼び 必要もない土砂降りの雨に 心を濡らす 傘は持っているんだけど さし方がイマイチわかんない 変えられない過去を 引きずりながら 砂漠の上を進んでく 目の前には変えられる未来が こっちを見ながら 僕達を嘲笑ってる ふと目が覚めた時 僕はベッドの上にいた カーテンを開けて 空を見上げると 太陽だけは 相も変わらず 前に進んでく
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