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編み目模様の天井と柔らかな光。それらはドーム状に球場を包みこんでいた。
僕は一回転しながら、周りを見渡した。カクテルライトや周囲をぐるりと囲んだ観客席、大型電光掲示板、なかなかに壮観だった。
「すっごいな。けっこう本格的や、ね」
『仮想空間だけど、わざわざ手間かけて作りこんだそうだよ』
横で全裸の開放感でも味わっているのかアバターは気持ち良さそうにしていた。
球場に全裸で突っ立ったやつはなかなかいないだろうな。
「へえ~でも2人しかいないんやけど」
『ルールは省いて、ただ打つだけにしてるから大丈夫だよ』
なるほどね、と僕は一人相槌を打つ。
「だいたいバッティングセンターと同じ感じか」
「ん、やったことあるの?」
「ふふふっ、町内会の地獄リーグで優勝したケルベロスチームの投手やぞ」
『ふ~ん』
アバターは興味なさげに自分のちんこをじっと見ていた。
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