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「もうええ、早くやってみぃ。僕はあとからやってみるから」
『わ~い。じゃあ、さっそく相手チーム、カムヒア』
カムヒアって何だろう。普通に呼べよ。
相手のベンチからぞろりと姿を現したのは、屈強そうなガタイのいい金髪やら肌の黒い人間たちなどだった。
「ハロ~キョウ、ヨロシクね」
これが監督なのだろうか、なんだか恰幅の良い男が陽気に話しかけてくる。確か、地球ではアメリコ人とかいわれてる奴らだ。
「おい、こいつらと相手するのか」
『うむ、地球ではかなり強いといわれているよ』
「そうか? 確か地球の野球年史では2005年と2009年のワールドベースボールクラシックは日本が優勝したそうやないか」
『知ってる。ジーコとオシムが監督をした年だよね』
「誰や! 誰やそれ!! 全然違うわ」
「ユーたち、さっさと始めまショウ」
間に割って入った監督が咳込んだ。
彼が指をさした方向はバッターボックスに向かっていた。
アバターは神妙な面持ちで頷いた。それから大股で歩いて、バットを五、六本持ったかと思うと、真剣な眼差しで身構えた。
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