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数時間後、おしゃべりも終わり先に家に帰っていた春子のもとに、おいしそうにアイスクリームを口にくわえながら洋介が帰ってきた。バスが家まで送ってきてくれたそうだ。
それから次の日も、また次の日も洋介はそのアイスクリームバスへ乗りに遊びへ出かけては、アイスクリームを口にくわえながら帰ってくる日が続いた。
そんなにバスが楽しいのと春子が聞くと、洋介はアイスクリームがおいしいんだと答えた。
よほどおいしいアイスなのだろう。アイスは無料だし、子供の世話を代わりにしてもらった上毎日ちゃんと家まで送り届けてくれるそのバスを便利に思い、春子はなんの疑問も持たなかった。しかしそれが良くなかったのだろう。
そんなある日、洋介の友達の母親(恵子)が春子のもとへ相談にやってきた。
事情を聞くと、アイスクリームバスから帰った子供の様子がおかしいらしい。
夕飯も食べずに毎日毎日アイスクリームばかり食べているのだという。
そういえば最近自分の息子もアイスばかり食べていることを思い出した。
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