253人が本棚に入れています
本棚に追加
結局それから恵子の子供が見つかることはなかった。それからというもの恵子は悲しみのあまり引きこもってしまった。
しかし子供の失踪事件はそれだけでは終わらず、その後も近所で数人の子供が行方不明になる事件が相次いだ。
春子が近所で聞いた話だと、失踪した子供は皆例のアイスクリームバスで毎日遊んでいた子供だったそうだ。
怖くなった春子は息子の洋介にあのバスに乗ることをやめさせようとした、しかし洋介はそんなことは聞かず、隙を見てバスへと乗ってはアイスクリームをほおばりながら帰ってくる。バスの運転手に最近の失踪事件のことを聞くが、運転手は自分達とその事件は無関係だと主張し、警察もなんの手がかりもなかったためか、バスのサービスをやめさせようとはしなかった。
夏休みも終わりを迎えようとしている頃、とうとう我慢の限界に達した春子は洋介がバスに乗った後でそのバスの中を覗き込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!