磨り硝子の向こう

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下駄箱の上、2Mくらいの所にそれが見えたのです 私は全身に寒気を覚え、やがて真横に差し掛かり走り去ろうと思ったその時 首がグルーっと回り私の方を見すえたのです…擦り硝子から透けて見えるその表情は笑っていたようにも見えました 無我夢中で走っていました、息が切れるくらいに あれは亡くなった人だった、と考えるよりまるで魂を集めにきた死神のように・・・
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