wave

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彼女は旋律の内外を行き来している。チッコチッコと行き来している。だんだん彼女のvitamin cは欠落していくどんどんどんどん。美しい打撃は彼女の鐘を激しく執拗に揺らします。角に立つde ee efはその様子を終始眺めています。鐘の音は大きくなっていくばかり。彼女は損をしているのか?得をしているのか?de ee efはそれらを眺めながら平静を装っていた。しかしそれはフリなのだ、平静を装っているフリ、つまり嘘の上に嘘を塗り固めた張りぼてのような。臆病者にありがちな虚勢、それが今のde ee efを表現するには的を射ていた。de ee efの音叉は震えていた、それは恐れに感応した震えだった。de ee efの揺れは止めようもなく金属的な冴え渡る音を伴って。ここは様々なwaveで溢れていた、精算しようもないwave、ただただ空気に溶け込んでいくだけ。de ee efは愛とセックスが結びつく事を恐れている。結びつかないセックスだってあるのに... やたらと結び付けたがるのは決して潔くないむしろ逃げ口上であるので偽善だ。愛とセックスを混濁するのは簡単だ、イメージのモンタージュに逃げればよいだけなのだから... 彼女はクリスマスに飛行機に乗り高い高いところで盛大な鐘を鳴らします、打ち手は誰でも良いのです。彼女は豚野郎の頭を踏みつけてこう言います、どう? そしてやはりde ee efは角に立ちその様子を終始眺めているのです。 彼女は旋律の内外を行き来している。
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