赤頭巾

3/6
前へ
/78ページ
次へ
まぁそんな感じで のたりと寄り道したりしなかったりで おばあちゃん家についた 「おばあちゃん、私よミゼルよ 入ってもいい? ねぇ良いよね?てゆーか入るよ」 ―…コイツ、ズカズカと勝手に… ノエルはちょっぴりヒヤヒヤしながら おばあちゃんの家とやらに入って行く 「おや、いらっしゃい 今日はどうしたんだい?」 ベッドで顔まで布団を被ったおばあちゃんらしきやつが聴いて来た 「今日はお薬を持って来たのよ …おばあちゃん、声ひどいわよ? まるでノエルみたい」 「ちょ!! お前ヒドくね?オレそんなヒドくねーよ」 「そぅ? やっぱり…風邪のせいかしら?」 そんな他愛のない話をしていると おばあちゃんが、話しかけて来た 「赤頭巾… ちょっとこっちに寄っておいで」 「なぁに?お小遣いなら喜んで受け取るわよ」 「………現金なヤッグフゥッ?!」 ドスッと殴られたのは置いといて とてとてと行くと おばあちゃんはガバッと起き上がった 「来たね!! さぁ、私のお腹を満たして…といいたいとこだが…」 突然、起き上がったオオカミの耳を生やした女が渋い顔をした 「え、何 お小遣いじゃないのか…」 「ってかおま、ちょ! オオカミだぞ?! オレと一緒だぞ?」 「うるっさいなぁ… 人が胸焼けしてるっていうのにさー…」 その言葉に場の空気が 固まった その空気を壊したのは ミゼルだった 「胸、焼け…? じゃあもうおばあちゃんは…?」 「ああ、あのババァ? アレね~… やっぱりババァはババァってことよ」 手をヒラヒラさせながら話す女 その姿をみてミゼルは怒りを覚えた 「ゆるさない… よくもお小遣いをくれる人を!!!」 「そっちかよ!!」 「ノエル!! アイツを痛め付けなさい!!!」 ビシィっと決めるミゼル ノエルはそれに反抗しようとした 「なんでオレが… お前がやればいいだろ? かたきーって言いながら」 「はぁ? なんで私が… アンタさ、私がやられたらあの女に私、喰われるんだよ? わかる?」 「…そう、だな」 「ならいけ!! 勝ったらご褒美に血くらいなら良いわよ♪」 「マジ?! よっしゃ!!」
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加