増えるワカメ

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戸惑うホームレス達を目の前に、ワカメは右手に試験管を握り (当時、理科の授業でデンプンの実験をしたときに、じゃんけんで負けた人が試験管に唾液を溜めることになった。あのときの自分の唾液をずっとワカメは試験管に残していた。) その中に入っている液体を頭から浴びた。 汚ねぇ。俺の叔母、ミスダーティーに選ばれるだけあるな。 タラオは鳥肌が立った。 その時、ワカメの足元がなにか…なにかうごめいているような影が現れた。 『フエルワカメフエルワカメ』 ワカメが呪文を唱えていると、徐々にワカメの足下の影がこんもり膨らんできた。
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