~アパレルGal~

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『あ、似合わない』 フィッテングから出てきたお客さんを見て思った 他のスタッフがついた20代後半のお姉さんとも言い難い、無理してる感のあるお姉ギャル かわいい顔なのに、カッコいい服を着たいらしい 気持ちはすごくわかる お客さんもギャルだから自分で似合わないってわかってても、とりあえず買ってみる人もいる 他の服をすすめたりするのが気にくわないみたい 確かにその気持ちもわかる だからと言って 『すごく似合いますよ~』 なんて言いながら、作り笑いで売り上げのためだけに嘘はつけない ひとくちにショップ店員って言ってもみんなそれぞれにやり方がある ギャルショップのスタッフは正直なコが多い うちは顔に出ちゃうから全部ぶっちゃけて話す。コレよりコレが似合いそうって あのコは頑張っても服を売れないって悩んでたな 店によってはマニュアルもあったりするみたい 『お客さんになったときにどう思うか』 うちはそれだけの信念でやってるけどね 『どうぞご覧くださーい』 広げられた服をたたみながら様子を眺めた しばらくしてそのお姉ギャルはなにも買わずに帰った
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