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たまに店に友達が遊びに来る
『おはよー、元気ぃ?』
妙なテンションで近づいてくる男女のふたり組
会ったことがありそうでないギャル男くんと友達だった
友達の話によるとこのふたりはカップルじゃないらしい
ラックにかかったワンピースを直しながらちょっと話し込む
『で、恋は最近どーなの?うまくいってんの?』
彼氏はここ半年いない。
『出会いもないし、誰か紹介してよ』
『紹介したじゃん。ゆうくんは気に入ってたっぽいよ?』
『ないない。チャラいの無理だし。コレかわいくない?』
雑談が店長にバレないようにラックからハンガーを上げる
『あ、仕事してる的な?かわい~ね。コレくださーい!買わないけど』
『はい、ありがとう。アイツ女いるし』
『は?ありえなくね?確かに昔はチャラついてたらしいけど、落ち着いたって聞いたよ?』
『アイツは慣れてる感あるし、無理~!浮気されて傷つくとかヤダもん』
『まーね。じゃ探しとくよ。てか、理想高すぎだからなー?』
『高くないから!うち選んでないし、むしろ選ばれないし』
『ハハハ。背ぇ高くて、かわいくて、近づけないんだよ』
確かにショップ店員はかわいいのにモテない
男からすると彼氏がいそうとか、相手にされなそうとか高嶺の花みたいなところもあるらしい
『そっか背高くて、怖くて近づけないのか』
『ツンツンしないでもっと笑えばいいのに。ね?』
やっと隣のギャル男くんが話した
『確かに。笑顔かわいい』
『あ、ありがとう。誰かいい人いたら紹介してください』
このギャル男くん、よく見たらジャニ系でかわいい
それから当たり障りのない会話をしていた
『んぢゃうちら行くわ!頑張ってね』
あのギャル男くんと友達の関係が気になった
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