失恋、そして…

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失恋……、もう何回体験したことか…。 別にモテないわけじゃない。 今までに何人か彼女はいた。 今回の失恋も、彼女との仲が良くないほうへと流れ、最後には破局ってやつだ。 なんとか、別れないように努力したが、彼女の浮気により、その努力は無駄に終わった……。 俺はあれだけ彼女に尽くしたのに何で彼女は俺を裏切ったのか? そんなことは俺にはわからなかった。 女心と秋の空という言葉が胸に染みる。 こんな思いを胸にして、今日も学校の門をくぐった。 授業開始まであと5分。下手をすれば遅刻してしまう時間だ。 さすがにこの時間には人が少ない。 遅刻しそうで、必死になってどうにか間に合ったって奴ばかり。 それ以外に、カップルでイチャイチャしながら来たから遅くなったって輩もいる。 そういう奴らは、今の俺にとって、敵に見えた。 だが、本心は、羨ましいと思っていた。 俺も少し前まではああだったのに……。面白くもない授業を聞き流す。 熱血系なのか、目の色を変えて説明をしている教師。 でも、生徒にとっては何を言っているのかわからない。 自分に陶酔しすぎて、授業での論点を見失ったのだろう。 そんな教師に、学年トップの秀才君が鋭いメスを入れる。 こうも面白みのない授業はこの教師に出会うまで知らなかった。 俺の歴史の中ではキングオブ馬鹿教師にふさわしいほど自分に酔いすぎている。 ノートに文字を一文字も書くことなく1時間目は終わった。
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