第三話

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千里が目を覚ますと、目の前には死んだように動かない桐人がいた。 千里は絶句した。 「嘘……だよね?」 千里は戸惑いを隠せない。 何故なら目の前の桐人の体は冷たく、脈も完全に止まり、微動だにしない。 完全に死んだ状態だからだ………。 「あなた……何したの?」 「……………さぁね?」 「悪魔…………あなたは何も感じないの!?」 「…………何が?」 「人の命をこんなに簡単に奪って……あなたは何も思わないの!?」 「私だって辛い……。」 「ならなんで!? 止めれば良いじゃない。」 「あなたは私に死ねって言うの?」 「……………!?」 「……それに、心配しなくても彼はまだ生きてるわ……」 「それじゃあ何で!?」 「彼は今……私が与えた試練を受けているの。 彼は、これを自分で望んだのよ………。」 「そんな………。」 「……彼は言った。 大切な人を守る力が欲しいって。」 「……………。」 「今は待つしかないわ……。 生きるか死ぬかは彼の心の強さ次第だもの……。」 「桐人君………。」
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