壊れるとき

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いつものように二人で遊びに出かけた、 帰りのことだった。 さっきまで、 あんなに楽しく話していたのに、 いきなり黙っちゃって。 急に明るい雰囲気はどこかへいった。 「しげ、どうかした?」 「ねぇ俺のこと、軽蔑する?  もし小山のことを恋愛感情で、  好きって言ったら軽蔑する?」 笑って、いつものようなテンションで、 冗談でしょ、 そう言おうと思ったのに、 あまりにも真剣な顔をしているから言えなくなった。 「それって…ほんと?」 「嘘でこんなこと言わない」 ねぇ、もし答えを出したら、 俺たちの関係は壊れてしまうの? 俺は、大好きな親友 で良かったのに 答えを出せば関係が変わることくらい しげならよく分かってるだろ。 「俺はね、しげのこと…」 END
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