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朝、目が覚める…。
まだ外は明るくなりかけの紫色の空で、なんとなくだけど懐かしい気分になる。
「早く起きすぎだよな」
そう寝起きにつぶやいたオレは、椿 誠二(ツバキ セイジ)。
今年から住んでいる地元の普通高校、柳ヶ浦高校に入学し、めでたく高校一年生になる。
緊張で早く目が覚めてしまったみたいだ。
今まで特に目立ったところもなく、普通に過ごしてきたと思う。
友達だってそれなりにいるし、何度か告白というものを受けた。
だけど、最初に告白してくれた彼女以外は付き合ったことはない。
まだまだお互い子供だったけど、なんとなく付き合ってやっぱり好きにはなれなくて、酷く傷つけたことがある。
それ以来かな、自分から好きになった人じゃないと無理だなって思いだしたのは。
ちょっと話しそれたけど、これから3年間楽しみだな。
地元だから友達もけっこうこの高校に入ったしね。
「さぁて、まだ早いけど2度寝して初日から遅刻なんて笑えないことにならんように準備すっかな!」
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