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冷蔵庫を開けると心地良い冷気が漏れ出てきた。
とはいえ僕にとっては心地良くても、中の食品達にとっては迷惑も良いところだろう。地球だってこんなもんじゃ冷えやしないし。
「カルピスは、あるかなー……」
誰も聞いてやしないのに、ついひとりごちてしまう。
「お! あったあった」
カルピスの原液を取り出しコップに注ぎ、水で薄める。このままでも十分冷えているけど、見目にも涼しいように氷を二、三個浮かべた。
「依舞ー、作ってきたぞー。ほい。じゃ、ちょっと着替えてくる」
ぼーっと座っていた依舞の前にカルピスを置き、僕は二階へと上った。
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