第三章

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 二階の自分の部屋に戻って来た僕は、とりあえず服を着替えることにした。  どうなろうと依舞は依舞だ。  ずっと混乱していても仕方がないので、タンスからシャツを取り出し、袖を通す。  あと一時間程で登校だから、制服も着ておくことにした。  まずはカッターシャツに袖を通し、次にズボンを手に取った。  着ていたわけでもないのに、既に衣服はぬるく、夏であることを再確認した。  片足立ちでズボンを履きかけたとき、不意に、唐突に、なんの前触れもなく、ドンッと後ろから突き飛ばされるような衝撃が僕を襲った。
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