おとり

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ジュンが避けたのを見計らったアフラとグランは、ジュンとラルパスの間に割って入り、武器をジュンに向ける。 「シオン、ラルパスを術封印して基地に連れて行け」 「わかったよ」 シオンはラルパスの後ろに立つと、二本指を立ててラルパスの背中に何かを描く。 すると、一瞬だけラルパスの背中が発光し消えてなくなる。 シオンは術を封印するのに長けた能力で、それゆえに攻撃的な術は持ち合わせていない。 体術を特化させることにより、四天王まで登りつめた人材だ。 シオンは細工を終わらせると、紐を取り出してラルパスの腕を後ろで縛り上げて立たせる。 「和くん……どういうつもり?これは…」 ジュンがそう問いかけると、和は無表情のままジュンを睨みつけた。 「それはこっちの台詞だ。勝手な事をしているのはあんたの方だろ?」 和の言葉に、ジュンは驚いたように目を丸くする。
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