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皆が基地に戻って行くのを見送ると、海斗は裏路地に足を運ぶ。
裏路地に入ると、壁に持たれかかっているジュンを見つけ、ジュンの側に歩み寄った。
「お前の負けだな」
「本当に……完敗だよ。和くんっていったい何者?」
海斗の言葉に、ジュンは手で涙を拭い、力なく笑みを浮かべて海斗に言った。
「あいつは、俺の自慢の息子。後に影を継いでボスになる人間だ」
「和くんが後継者?海斗さんの息子?……似てないね…」
ジュンが真顔でそう言ってのる。
ジュンが嘘をつけないタイプだろうという事をうっすら感じとっているがために、海斗は内心傷ついた。
「とにかく……だ。自分の覚悟をねじ曲げられた気分はどうだ?憎いか?悔しいか?」
海斗の問いかけに、ジュンは俯きゆっくり口を開く。
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