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「海斗様、あの捕虜は、いったいどうするつもりなのですか?」
一息ついた海斗の仕事部屋で、アフラが海斗に問いかける。
「さあな」
海斗は自分には関係ないことのようにパソコンの画面を睨みながら小さくぼやくと、アフラは納得のいかない様子で海斗を見つめる。
それに気が付いてか、海斗はアフラに視線を向けた。
「そう結論を急ぐ事もないだろう?犯人は地下牢の中だ」
「それはそうですが……」
海斗のもっともな台詞にアフラは口ごもる。それを見て海斗は続けた。
「それに、捕らえるように命令したのは俺じゃない。俺が捕虜の処分を勝手に決めることは出来ない」
「それも全て和サンに任せると?」
「あぁ、俺が何も言わずとも動くさ。和ならな」
アフラの言葉に、海斗は勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
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