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「あんたの本心は分かった。もう一つ質問させてもらう。あんたはいつまで牢獄に居るつもりだ?」
「はい?」
和の質問に、ラルパスはわけが分からないと言わんばかりに目を見開いて聞き返す。
「自分の能力が使えるようになっているのは知っているんだろ?」
「あー、まぁ……」
和の言葉に曖昧な表情を浮かべて視線を泳がす。
「それなのに脱獄して逃げようとしなかったのはなぜだ?」
「それは、俺に基地から出てって貰いてぇみたいな口振りだな?確かにお前の言うとおり、術が使えるのは知ってるし出て行こうとしなかったのも事実」
「なら、なぜだ?」
和が更に追求すると、ラルパスは大きなため息を吐いて頭を抱える。
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