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「正直、どうしたらいいか分からないんだよ。やろうと思えば脱獄なんて簡単にこなせるかもしれない。だが、出たところで何も無い。自分の居場所もない。もう、ジュンや他の奴らの側に居られない」
ラルパスは眉間に皺を寄せ、自分のやった事ながら嫌悪感を抱く。
「それに、ここなら三度の飯が出るしな」
「迷惑だ」
「だよなぁ」
ニッと笑みを浮かべながら、先ほど貰った弁当を持ち上げるが、和から冷静に返され、困ったように苦笑いを浮かべる。
「なら、あんたに三つの選択肢をやる」
「三つの……選択肢?」
和が三つの指を立ててラルパスに言うと、ラルパスは和の顔をジッと見つめ、続きの言葉を待った。
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