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その頃、海斗、アフラ、シオンの三人は、話をしながら着実に地下牢へと足を進める。
「やっぱり海斗さん、話の内容が気になるんですね」
「当然だ」
シオンの言葉に、海斗は力強く頷いて答えた。
「和君、どんな話をしているんでしょうね?」
「知らん。予想ができるのだったら、わざわざ牢獄まで足を運ぶわけないだろ」
シオンの言葉に、海斗は何を訳の分からない事を言っているんだといいたげにシオンを見ながら言う。
「海斗様はあの捕虜の事をどう思っておられるのですか?海斗様ならどういう決断を下しますか?」
アフラの質問に、海斗は顎に拳を当て悩んだように険しい表情をした後、手を下ろして口を開いた。
「そうだな、そういう決断は和に任せてあるから、考えた事は無い。ただ、殺すには惜しい男だとは思う」
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