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「三つの選択肢……?俺に選択権は無いと思ってたんだがな。それで、俺にどんな道を与えてくれるんだ?」
ラルパスの質問に、和はまず、人差し指を立てる。
「一つ目は、この基地から逃げ出す道」
ラルパスは黙って耳を傾ける。
「自由の身になる代償として、光や影に一生追われる事になるだろうけどな」
ラルパスは和の言葉を聞いて、そうだろうなと、内心思いながら小さく頷いた。
それを見た和は、二本目の指を立てる。
「続いて二つ目。この場で自害すること。いっそ楽になりたいのなら、この道を選ぶ事だ。殺して欲しいと言うなら、そのまま処分を待てば良い」
「三つ目は何だ?」
ラルパスは、二つ目の道は予想済みで、大した反応を見せなかった。
しかし、和の言う三つ目の選択肢が全く予想出来ず、興味半分で急かすように問いかける。
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