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「ねぇ、もう少しだけ話さない?」
美穂が頼むように言った。
「いいよ」
「しょうがないなぁ。ちょっとだけだよ」
達司が先に了承したので、あまり乗り気ではなかったが光汰も同意した。
「やったぁ」
「とりあえず座ろう」
飛び跳ねながら喜ぶ美穂とニコニコしている達司に光汰が言った。
光汰の言葉に促され、美穂と達司がベッドに座った。
光汰と美穂が同じベッドに座り、達司が向かい合う形でもう一つのグチャグチャの方のベッドに座っている。
「さっきの話なんかおかしくない?」
そう話を切り出したのは達司だった。
「なにが?」
光汰が達司に聞き返す。
「だって、王様って言ってたけど、日本に王様はいないじゃん。総理大臣か天皇でしょ?僕の名前が書いてあった手紙だっておかしいよ。普通、この人じゃなくて、この子供の名前とかこの子の名前って書くでしょ」
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