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「ねぇ、神様、僕に生きる資格はありますか?」
どこまでも続く草原の上で空を見上げながら一人の少年がつぶやいた。
「答えてくれるわけないか‥。ここ‥どこなんだろう」
少年はそう言って辺りを見回した。
どこを見ても変わった様子はない。ただただ草原が広がっていた。
この少年はまだ自分の状況を理解していなかった。
無理もない。目覚めてから10分しかたっていないのだ。
それだけならまだいいが、目覚めた場所が全く知らない部屋だった。
少年はここまで走ってきた。外へでれば知っている世界が広がってると思っていたのだ。
しかし、広がっていたのは全く知らない景色だった。
少年は今までにこんなに広い草原を見たことがなかった。
つまりここは自分の知っている場所ではない。
そう思うと少年は怖くなった。少年の頭にいくつもの疑問がうかび不安になった。
ここはどこなのか?
なぜここにいるのだろうか?
もとの場所には戻れるのだろうか?
そんなことを考えていると少年の耳にだれかの声が聞こえてきた。
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