魔法

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「今、食器が、ふわぁって‥」 達司はさっき食器が浮いていた辺りを指差して言った。 光汰と美穂は顔を見合わせて首をかしげた。 「普通だろ?」 達司の方に向き直って光汰が言った。 「いやいやいや、どう考えてもおかしいよ。だれも手を触れてないのに食器がふわぁって」 「魔法なんだから当たり前じゃん」 「魔法!?」 達司が目を丸くして驚いた。 光汰と美穂は不思議そうに達司を見ていた。 「もしかして魔法使えないの?」 光汰が聞いた。 「うん。だって僕のいた世界は魔法なんてなかったもん。魔法なんて本の中だけの話だと思ってた」                     
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