魔法

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「えぇっ!?」 光汰と美穂が目を丸くして驚いた。 「魔法のない国なんてあるの?」 「それこそ本の中だけの話だと思ってた」 美穂も光汰も達司をまじまじと見ている。 「決まったね」 美穂がニッコリと笑いながら言った。 その表情を見ていた光汰はあきれ顔になって、苦笑いした。 「何が?」 達司が聞いた。 「今日やることがだよ。名付けて!自分の国を教え合い!」 「名付けた割りにはなんかしょぼいな」 光汰が美穂に言った。 「変なの。要するに異文化交流だね」 達司が笑顔で言った。 「そうと決まったら早くやろう」 「ったく、言い出したら聞かないんだから。達司、ついてきて」 あきれ顔の光汰に案内され、達司は赤いドアの部屋に移動した。 その部屋はなんだか豪華そうなじゅうたんがしかれ、L字型のソファーが置いてあった。 「座って」 光汰はそう言いながら自分もソファーに座った。 達司も続いて座る。 ソファーが達司を優しく受け止め、包み込んでくれた。 「魔法知らないんだよね?全然なかったの?」 美穂もソファーに座り、達司に聞いた。                     
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