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冬
「あぁ。今日も負けたよ。」
電子音の鳴り響くパチンコ屋から出て来て、山本健太は肩を落とした。
現在20歳、世間では1流もしくは1、5流と呼ばれる大学に通っているが、彼にとってそこは、いわゆる第三希望、滑り止めの大学だった。
もとより、自分に余り自信がなく、それが影響して本命の大学には通えなかった。
もう一年勉強をする勇気もなく、そのまま大学に行き、そのままサークルにも入らなかった。
もちろん、腹を割って話せる友人など作れるわけもなく、一年たっても休日に遊ぶ友人もなく、パチンコやバイトをしてるだけの日々だった。
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