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「―――…ふぁあ~……」
俺はベッドから起き上がり、大きなあくびをかく。
あ、どうも。俺、東城 大和って言います。
歳は16。好きなことは野球とのんびりすることです。
昨日は体育祭という、俺の闘争心(バトルスピリッツ)を変な具合に上げられるイベントがあった。
今日は日曜日。妙に疲れてるから今日はのんびりしよう。
さて、朝飯作るかっ。
ということで起きて一階に降りようか。
「あっ、おはよう大和」
「おはよう母さん。身体は大丈夫なのか?」
「うん。今日は調子良いみたい」
「なら良かった」
リビングの台所で味噌汁を作っているのは、俺の母さんの東城 和香(トウジョウ ワカ)。
幼い頃から心臓に持病を持っていて身体が弱い。
22歳の時に俺を産んだからまだ38歳と若いが、元々の童顔だ。
「手伝うよ」
「いいって。大和はゆっくりしてなさい」
「もし倒れたりしたらどうするんだ?いいから手伝わせろ。それとその保母さんみたいな口調でも無理だからな」
俺はそう言いつつ卵を割ってボールの中でかき混ぜる。
「…さすが大和ねっ。頭撫でてあげようか?」
「この歳で親に撫でられて喜ぶ奴居るかよ……」
「ウフフ」
「……あのさ。人の話聞いてる?俺は撫でなくて良いって言ってるんだけど?」
俺がフライパンに溶き卵を焼いていると、母さんは俺の頭を背伸び気味で撫でて来る。
俺の話聞いてるのか?このお母様は。
「わたしのかわいい大和~♪」
……もう良いや…。
俺は諦めて頭を撫でられながら朝食を作ることに集中した。
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