互いの印(菊朝)

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何の前触れもなく菊がアーサーのもとを訪れた。   急なことに驚いたが嬉しくて中に入れた。 どんな用件かは喋ろうとしないが、別に用がなんだろうとよかったアーサーはスコーンを振る舞おうとしたが丁寧に断られた。 もう夜になっていて、しばらく軽いお酒をしていたが、ふいに菊が立ち上がった。   「ん?どうしたんだ?」   「ええ。寝室へ行きたいのですが」     「寝室………?」   少し飲み過ぎで頭が回らない。なぜ寝室なんだろうか。 とりあえず案内することにした。         「ここだ。……でもなんで…って、ちょッ」
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