不意打ち(朝菊)

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夕日が照らす水面は優しい暖かい色できらきら輝いていた。 静かな時間が流れる。 後ろをぽつりぽつりと人が行き交う。     心地いい雰囲気に、菊は目を閉じてアーサーの腕にもたれ掛かった。アーサーはそれを受け入れて隣の黒髪を撫でた。   たまらなく愛おしくなって髪に口づけた。 少し固まって、ゆっくり顔を上げてきた菊の唇にまた口づけた。 少しして離すとアーサーはにっこり微笑みかけた。   菊もまた赤らめた顔でゆっくり微笑み返した。     fin
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