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そう思って目を擦った。
擦った手の甲は濡れていた。いつの間にか本当に涙していたことに驚いた。
一瞬、夢か、と安堵したが、少しずつ現実が戻ってくる。
あぁ、これは夢などではないのですね。
私たちは確かに戦っているのです。対立した形で。
夢でなく現実に。
いずれあのように、あなたと対峙することがあるのでしょうか。私はあなたに刃を向けて、あなたは私に銃を向けて、お互いを傷つけてしまうのでしょうか。
私にあなたを切れ、と?
分かりません。そうなってみなければ―――…
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