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共に幸せを願い、愛を誓い合ったあなたを、私が手をかけることが本当に可能なのでしょうか。
菊は窓の外を見た。
蒼い空が陰りつつある。
仕方のないこと。
傷つけることなど、嫌われることなど承知で臨んだ戦いだから。
きっと迷わずあなたに刃を向ける自分が、この遠い空の下で、いるのだろう。
もう自分一人では止められないところまで来てしまったのだから。あの夢は迫り来る現実の二人だ。
fin
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