あいつが邪魔(朝菊)

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「あぁ…//」   久しぶりに向けられた笑顔に思わず顔が火照る。   「今日はどうなさったんですか?」     俺の様子に気づいているのか少し可笑しそうに笑っていた。   「な///なんでもない、けどよッ来ちゃいけなかったかッ!?」   我ながら可愛くない。いや、可愛くある必要はないのだが。   「くすっ……いいえ。アーサーさんならいつでも来てくださって構いませんよ。さあ、どうぞ上がってくださいな」   引き戸を広く開けて招いてくれた。やっぱり菊には敵わない、なんでも見透かされてるみたいだ。       いつもの縁側に案内された。お茶を出す、とかで一度奥へ行ってしまった菊と入れ代わりに、続く廊下の向こうに見知った白いふわふわがじーっとこちらを見ていた。 気がついて、すっと手を伸ばして一言、おいで、と言うと嬉しそうに走ってきた。   キュワン!   「ぽち!久しぶりだな。相変わらずふわふわしてんなぁ」   くーん
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