あいつが邪魔(朝菊)

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「お前が!いつもアルといるとこ見るだけで嫌だしっ、あいつが俺のこと面白がってるのも、お前があいつと笑いあってるの見るのも気に食わねぇんだよッ!」   「!?」   一気に巻くしたてるようなことを言って、さすがの菊も面食らったような顔をした。   また手に力が入った。 止められない想いが頬を伝って溢れ出る。 こんなにも俺は我慢していたのかと、驚きさえした。   暫く二人の間で沈黙が降りた。お互い見つめ合ったままで時は過ぎてゆく。   もうだめだ。そう本気で諦めかけた時だった。
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