あいつが邪魔(朝菊)

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「////」   「ふふっ……お分かりいただけましたか?」   悪戯っ子のように上目遣いに笑う菊にどうしようもない愛情が湧いてきて。         がばっと抱きついて柔らかい唇を奪った。強引だったが抵抗はなく、すんなり受け入れてくれた。次第に熱くなる吐息が漏れて菊が胸を押し返そうとするが、俺は止められずさらに強く抱きすくめた。   今まで側にいられなかった分とアルへの嫉妬の分。 菊は自分のものだと再認識する意味でも強く長く菊を求めた。   暫くして唇を離すと潤んだ漆黒の瞳が開かれた。顔を紅潮させて、荒い息をしながら、すとん、と俺の胸に倒れ込んだ。     「…急にこんな…激しく、したら……死んでしまいますよ」   「ははっつい、夢中になって」
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