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晴れた昼下がり。
ゆっくりと微睡みの時間が流れる部屋でルート宅には二人いた。
ルートはソファに深く座り、リラックスして新聞を広げていた。
「ルートさん」
「ん?なんだ」
声がした方に顔を向けると、もう一人の姿があった。L字に配置されたソファのルートとは違う方にきちんと座ってこちらを見る小柄な人。
「ルートさんば心の友達"はいますか?」
「なっ……」
急に至極真面目に尋ねられ焦った。この手の話はどうも苦手なようで。
「…急にどうした?」
「はい、急ですね。でもフェリシアーノくんがいたらこんなお話、というか質問もしにくいかと思っていたんです」
「まあ……そうだな」
「で?心の友達ってどんなだと思いますか?」
「うーむ…心から信頼できて、なんでも話せると、と、友達…なんじゃないのか?///」
「そうですね。私もそう思っています。でも、どんなに大切な人でも゙心友"にはなれないと思っています」
そう言って少し寂しそうに笑った。
それが気になってルートは新聞を置いた。
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