しんゆう(菊+√)

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「もちろん何でも話せる仲だが、お互いがお互いを思いすぎて言えないことだってあるだろう。相手を思いすぎて助けを借りたくないこともあるだろう。それでも、気づいたときには必ず助けを出す。話してくれなくても、助けを必要とされなくても、だ」     菊は改めて思った。ルートはどこまでも優しい人だと。自分が窮地に立たされたとき、彼は本当に助けてくれるだろう。そしてまた白旗を持ちながらも、果敢に助けにもう一人来てくれるだろう。     「私は、幸せ者です。………………こんな親友がいつもいてくださるんですから」       しみじみそう思った。 彼らに出会えてよかったと。 私に心友なんていません。  寂しい?       いいえ。         これっぽっちも。 だって私にはこんなにも素敵な親友たちがいるんですから。           「ヴェー!!ただいま~!帰りましたであります~」     「「おかえり(なさい)親友」」    fin
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