546人が本棚に入れています
本棚に追加
本当にこれで終わってしまったんだ。
もう想いが通じることはないのだ。
そうお互いが泣き崩れた。
アーサーさんはやっぱり、こんな重たい私は仕事の邪魔に思ったのですね。邪魔になるのだけはいけませんよね……だって大好きなんですから。でももう、その想いも諦めなくては、ですね………。
菊は俺なんかよりアルの方がいいんだよな。構ってやれないのに無理に側にいろ、なんて言えないから。
好きな奴の幸せを一番に考えていたいんだ。……たとえあいつの心が俺でなくても………辛い想いは、俺だけが我慢すればいい……これでいいんだ。
何とか家にたどり着いた菊は、ぼうっとしたまま何もやる気が起きず、そのまま布団に入って目を瞑った。
「もしもですよ?私が邪魔になるようでしたら遠慮せず言ってくださいね」
最初のコメントを投稿しよう!