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―――ほあた☆
妙な声が聞こえたと思った瞬間―――
「う、うわわあぁ!!」
ガシャーンッ
「ほ、本田さん!?」
大きな音と悲鳴に驚いて台所へ駆け寄ると。
「………………え」
湾は固まった。
本来いるべき人はそこにいなかった。
いや、正しくは、本来の姿ではなかった。
「本田さんが……………………ちっちゃい」
「あ、」
なんとそこにいたのは子供の姿をした菊だった。
大きな目がくりっとしていて、アジア人特有の黒目黒髪の可愛いらしい男の子。
「か、かわいい!!」
キャーと悲鳴をあげて飛びついた。小さくなった菊は少し怯えているようだった。
「あ、あの…あなたは……?」
どうやら湾のことを知らないようだ。きっと大きかったときの記憶がないのだろうと湾は思った。
「私は湾よ。よろしくね」
「湾さん……こちらこそ」
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