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朝からずっとまた捜し続けたが見つからず、2、3日経ち知り合いに片っ端から連絡していった。
「どないしょー………フランシスの所にもおらんかったし、ギルの家にもおらんかったし~ローデリヒの所も………。そや、あそこしかあらへん……!」
『………ヴェーもしもし~?悪いけど電話販売や勧誘は「結構であります」って言わないとダメだってルートから言われてるので「フェリちゃんか!?」
『あれ?……その声はもしかしてアントーニョ兄ちゃん?』
「そや~!久しいなあ…ってそれ所ちゃあうんや!フェリちゃん、そっちにロヴィーノおらへん!?」
『兄ちゃん?いるよ!』
そう聞いた瞬間安心して力が抜けた。
「ほんまかぁ!~よかった~!!もうどこ行ってもたんやろ思って心配してたんや~」
『そうなの~?あ、待ってて~今代わるから~……………………………………………………ヴェー……アントーニョ兄ちゃん、ごめん。兄ちゃん今忙しいから話さないって言ってるよ?まだ帰らないからなっだって~』
「そんなぁ……。機嫌損ねてしもたんやろか……」
電話を切ってもなかなか電話の側を離れられなかった。
そして24日。
とうとうこの日までロヴィーノが帰ってくることはなかった。アントーニョは相変わらず落ち込んだ日々を過ごしていた。
「はぁ……とうとう来てもうたで~。ロヴィーノ、帰ってこんのかなぁ。でも、迎えに行ったら余計嫌われそうやしな~」
くよくよ思い悩んでいた時のことだった。
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