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「……なんだよーそんな所でうずくまってたら躓くじゃねぇか」
「…………………へ?」
「へ?じゃねぇよ!…………………………ただいま」
「おかえりいぃぃ~!!」
がばっ
「う、うわぁ!抱きつくなッ!!ったくよぉ~……………ほら!///」
ぷいっとそっぽを向いて赤いリボンで飾られたそれを手渡す。
「わあ~これ…………俺の顔やん!似顔絵…………こ、これもしかしてロヴィーノが描いてくれたん!?」
金の額縁に丁寧に入れられた絵は、満面の笑みを浮かべたアントーニョだった。それを見て興奮気味に尋ねたアントーニョに対してロヴィーノは照れ臭そうに頷いた。
「そ、そうだよッ///弟に教わりながら描いたから上手くは描けてねぇぞ!///」
「でも何で?なんでこれ描こう思たん?」
その質問にロヴィーノはトマトなみに赤くなった。
「そ、それは………///~ック、クリスマスだからだよこのやろー!!」
「え?じゃあこれは、ロヴィーノから俺へのクリスマスプレゼント?」
「そうだよッ!……………いつも貰ってばっかだったから今年くらいは俺からも、と思っただけだよッ///」
「う、…………」
「お、おいどーしたんだよ!?いきなりうずくまっ…」
「嬉しすぎるぅ~~!!ありがとう!!ほんっまにありがとう!これ見たらゴッホもバッハも驚くで!」
「///ばかッバッハは違うだろ!」
言い過ぎだ、と言いつつもアントーニョがえらく喜んでくれたことに満足そうに笑った。子供のようにプレゼントを喜ぶ彼を見て、愛しい気持ちがまた膨らんだ。
そんなことを考えて見つめていると、不意にアントーニョがロヴィーノを見返した。
「あっそや!俺からもあるんや、クリスマスプレゼント!」
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