X'mas~品質表示 (西ロマ)

3/5
前へ
/555ページ
次へ
  「……なんだよーそんな所でうずくまってたら躓くじゃねぇか」   「…………………へ?」     「へ?じゃねぇよ!…………………………ただいま」         「おかえりいぃぃ~!!」   がばっ     「う、うわぁ!抱きつくなッ!!ったくよぉ~……………ほら!///」   ぷいっとそっぽを向いて赤いリボンで飾られたそれを手渡す。   「わあ~これ…………俺の顔やん!似顔絵…………こ、これもしかしてロヴィーノが描いてくれたん!?」   金の額縁に丁寧に入れられた絵は、満面の笑みを浮かべたアントーニョだった。それを見て興奮気味に尋ねたアントーニョに対してロヴィーノは照れ臭そうに頷いた。   「そ、そうだよッ///弟に教わりながら描いたから上手くは描けてねぇぞ!///」     「でも何で?なんでこれ描こう思たん?」   その質問にロヴィーノはトマトなみに赤くなった。     「そ、それは………///~ック、クリスマスだからだよこのやろー!!」   「え?じゃあこれは、ロヴィーノから俺へのクリスマスプレゼント?」   「そうだよッ!……………いつも貰ってばっかだったから今年くらいは俺からも、と思っただけだよッ///」     「う、…………」   「お、おいどーしたんだよ!?いきなりうずくまっ…」   「嬉しすぎるぅ~~!!ありがとう!!ほんっまにありがとう!これ見たらゴッホもバッハも驚くで!」   「///ばかッバッハは違うだろ!」     言い過ぎだ、と言いつつもアントーニョがえらく喜んでくれたことに満足そうに笑った。子供のようにプレゼントを喜ぶ彼を見て、愛しい気持ちがまた膨らんだ。   そんなことを考えて見つめていると、不意にアントーニョがロヴィーノを見返した。   「あっそや!俺からもあるんや、クリスマスプレゼント!」
/555ページ

最初のコメントを投稿しよう!

546人が本棚に入れています
本棚に追加