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そう言うと別の部屋へ駆け込んで行って帰ってきた。
「はいこれ~」
後ろ手に隠して持って来たものをロヴィーノの胸へ押し付けた。
「うわっ!……って。とまと…………?」
「そや!親分から子分への愛情の印やで!」
それは抱えられるほどの大きさの真っ赤なトマトのクッション。綺麗に編んで綿もたっぷり入った世界に一つだけのプレゼント。
「ほんまは……今年は無理かなぁて、渡せんのちゃうかなって焦ったんやけどな~。よかった~ロヴィーノが帰ってきてくれて」
にへら、と頭をかきながら笑うその人がとても眩しくて、想いが伝わりすぎてこっちが恥ずかしくなり背中を向けた。
「////あ…………」
「ん?どしたん?」
ロヴィーノが何気なく見た。
丁寧に縫い付けられたクッションの品質表示には――…
【愛情 100%】
「///////」
「??」
がばっ!
「うわ」
急に振り向いたロヴィーノはアントーニョに抱きついた。
ぎゅう~
「ロヴィーノ……?」
「今日は一緒に寝てやる!おれが寂しかったからじゃないぞ!!お前が寂しかっただろうと思ってだからなッ///」
アントーニョ……………
Merry X'mas…………///
Fin
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