X'mas~品質表示 (西ロマ)

4/5
前へ
/555ページ
次へ
そう言うと別の部屋へ駆け込んで行って帰ってきた。      「はいこれ~」   後ろ手に隠して持って来たものをロヴィーノの胸へ押し付けた。     「うわっ!……って。とまと…………?」   「そや!親分から子分への愛情の印やで!」     それは抱えられるほどの大きさの真っ赤なトマトのクッション。綺麗に編んで綿もたっぷり入った世界に一つだけのプレゼント。     「ほんまは……今年は無理かなぁて、渡せんのちゃうかなって焦ったんやけどな~。よかった~ロヴィーノが帰ってきてくれて」   にへら、と頭をかきながら笑うその人がとても眩しくて、想いが伝わりすぎてこっちが恥ずかしくなり背中を向けた。     「////あ…………」   「ん?どしたん?」     ロヴィーノが何気なく見た。 丁寧に縫い付けられたクッションの品質表示には――…               【愛情   100%】         「///////」     「??」       がばっ!   「うわ」     急に振り向いたロヴィーノはアントーニョに抱きついた。       ぎゅう~         「ロヴィーノ……?」     「今日は一緒に寝てやる!おれが寂しかったからじゃないぞ!!お前が寂しかっただろうと思ってだからなッ///」         アントーニョ……………                     Merry X'mas…………///    Fin
/555ページ

最初のコメントを投稿しよう!

546人が本棚に入れています
本棚に追加