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「いいだろ、もっと菊を見てたいんだから」
「!////………はい。………それにしても、こちらの冬は日本ょり寒いですね」
そう言って両手に息をはいた。寒い空気に、ほうっと白い息が溶け込んでいった。菊のそんな仕草を見てアーサーは思い出したように紙包みを取り出した。
「あ、ほら」
「?」
「クリスマスプレゼントだよッ///…………開けてみろよ」
そう言われて菊は綺麗にラッピングされたプレゼントを開けた。
「……あ!手袋ですね。わぁあったかいです!ぬくぬくです。嬉しいです」
満面の笑みでアーサーを見上げる。
「いつも寒そうに手を擦ってただろ?菊は細いから冷えやすいんだよきっと」
そう言って手袋をした菊の両手を優しくにぎりしめる。
「今は………アーサーさんがそうやってくださるので温かいんですけどね」
「ははっいつでも温めてやるよ。………そろそろ家に行くか」
こくんと頷いて、また手を繋いでアーサーの家へ向かった。
――――――……
「おいしかったです、ごちそうさまでした」
アーサーあらかじめ頼んでおいたオードブルを楽しく二人で食べ、フランシスからもらったワインを傾けていた。
「………ところで、先ほどから考えていたんですが。とっても素敵なプレゼントを頂いたのですが、私としたことがクリスマスプレゼントを忘れてしまってて。ですから何か今欲しいものなどあればあげられるのですが……何がいいですか?」
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