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「ではアーサーさん、こちらへ」
「ああ。この色は?」
「藍色という色です。きれいでしょう?」
「あぁ、夏にはいい色だな」
今日は菊の国で花火大会がある日だと聞いて、参加することにした。
そしたら菊が、どうせ花火を見るなら浴衣も着ませんか、って言うもんだから菊の家で着付けてもらうことになった。
「まさかこんなに薄着だとは思ってなかったなぁ。いつも着ているのも同じか!?」
「ああ、あれは着物ですから少し違います」
「そ、そーなのか。もっと着づらいと思っていたが、思ったより動きやすいな」
「えぇ。はい、できましたよ」
「あ、ありがとう」
着付けてもらう間、菊の顔が近かったり腰に手を回したりされて正直焦った。紛らわせるための会話も内容が入ってこない。
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