We Will(朝菊)

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あぁ俺はいったい何をしてきたんだ。     ずっと待ち望んだ終戦は、こんな形でしか訪れなかったのだろうか。     目の前に横たわる一人の愛しい人。   白い匂いのする部屋のベッドで頭に包帯をまかれ、血の気のない腕から管を通されているのは最愛の人。 その手をそっと握る。       ――――――… 昼間だというのに暗い空の下だった。   「…菊、頼むから降伏してくれッ」
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