We Will(朝菊)

7/8

546人が本棚に入れています
本棚に追加
/555ページ
            「……アー…サー…さん」   握った手がゆっくり裏返り、弱く握り返してきた。     「あ……………ッ」     また溢れてきた。それは悲しみじゃなく、喜びと愛しさだった。   「あぁ………き、く…!菊ッ!!ごめん……っ俺、俺っ」   泣きじゃくる俺を優しい微笑みが包んでくれる。     「いいんですよ………終わったんですから。あなたが、最後まで私を撃たなかったこと、本当はほっとしたんです」   「え……?」   「私のことを何よりも想ってくれていると、思えたからです」   「あたりまえだ…………                   愛してる、菊」         昔の幸せは、またここから始めよう。     fin
/555ページ

最初のコメントを投稿しよう!

546人が本棚に入れています
本棚に追加