炎上(朝菊)

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沈黙の部屋、時間が来て帰ろうとする俺にお前は縋<スガ>って「帰らないで」って涙を見せる。   独りはきらい?       二人はもう切れない。お互いが求め、欺いて、椿<rouge>の黒髪<noir>をかつて血乱れた海賊が奪いにかかる――――……       もうだめ。私があなたを魅せるわ。誰も知らない身体でシてあげる。だからあなたに溺れさせて。   あなただって 「このままじゃ哀しいでしょ?」   こんな距離で満足すると思うなよ。 曝け出さない、なんて困った顔したってもう赦さない。   踏み込んで来たなら、押し倒して     「このままじゃ帰さない」   誰よりも淫らに近くにいって。 燃え上がるまま、アイツにも触らせない所まで、 俺が深く愛してやる。     fin
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